「いい人」から買いたい②


 

前回は、「いい人」のいる会社から買いたいもの、ということを書きましたが、

そもそも「いい人」とはどんな人なのでしょうか?

 

一般的に企業や組織で「いい人」とは

面倒見のいい人、人当たりのいい人等々、主に人間性についての評価だと思います。

「業務遂行能力の高い人」が「いい人」とは限りませんが

「いい人」が結果的に「業務遂行能力の高い人」であるケースは多いようです。

 

巷では「いい人は仕事ができない、成功しない」

という俗説を唱える自己啓発本もありますが、そんなことはありません。

経済効率(拝金主義)だけを優先して他人を押しのけてお金儲けをしても、

付き合いたくないヤナ奴、小賢しい奴、と思われている場合が多いので

逆説的に「いい人は仕事ができない、成功しない」という思い込みです。

何事も利他の精神で臨まないと人望は望めないということですね。

 

少しそれましたが、

業務遂行能力については本人のポテンシャルもありますが、

職能(スキル)に関する内部・外部の研修を通して

「ある程度」伸ばすことが可能です。

 

では「いい人」は育てられるのでしょうか?

「いい人」の研修というと、自己啓発等に取り組むイメージですが、

玉石混交で怪しい系にハマってしまうケースもあり、要注意です。

日頃から「メンター」と認める人の勧める研修ならいいかもしれませんが。

 

そもそも単純に「いい人になろう!」と思い立つ人はそんなにいないでしょうし、

いい人になりたいというより、親子関係や学校や職場の人間関係を改善したい等、

相対する人間関係を良くしたいという方がほとんどではないでしょうか。

 

誰しも、日常の生活圏にいる相手に、

お、こいつ意外といい奴(いい人)だな、と思われたいはずです。

それには、対人能力、つまりコミュニケーション能力が欠かせません。

人間関係をうまく整えることができる人は

「いい人」と思われることが多いようです。

 

最近は、企業も社員もメディア化して、

SNS等で"情報発信力"を高めよう、と言われていますが、

その前提となるのが「いい人」に欠くことのできない

対人能力、コミュニケーション能力なのです。

 

自社をメディア化する前に、「いい人」「いい会社」として

対人能力、コミュニケ―ション能力を持ち合わせているのか?検証する必要があります。

「いい人」「いい会社」のフリをしてもバレバレです。

最悪炎上してしまう、というリスクを抱えこんでしまいます。

自社の商品・サービスをどんなに上手くPRしたつもりでも、

買ってくれる人のことを本当に思って買って欲しいと思っているのか、

このところが伝わらなければ、「押し売り」と変わりません。

 

つまり「いい人」「いい会社」とは、

買ってくれる人このことを、自分のことのように思っている人、会社のことなのです。

自分でも欲しくないものを売っている人、会社からは誰も買おうとは思いませんよね。

 

では、「いい人」「いい会社」になるのはどうしたらいいのでしょうか?

次回に続きます。